誰かが吸った煙草の匂いがする
空一面がうっすらと白い雲に覆われている
光もうっすらと差す
いつもこの花の名前がわからない
ちいさな躑躅みたいな花
いつもこの道路の渡り方がわからない
目的地を通り過ぎて戻ってくる
反対側から来てわかるわけがない
気付かずに通り過ぎた
いたたまれない気持ちになる
どうしようもなくいたたまれない
9時間半も眠ったあとシャワーを浴びて
そして泣いたけさは
自分の存在を確かめる方法は自分の心が動くことを確かめる以外にないから
今日は泣くなんて絶対に調子が悪いんだ
すごくぼーっとする
けして強くはない光だがそれは差している
いま、やわらかい風が吹いた
この黄色い花はどうやら"もっこうばら"というらしい
小さい躑躅のほうの名前はまだ知らない
「今から30分は食事を控えてください」