どうしようもないままで美しい僕ら

かんがえたことと日々の記録

あれから

あれから、君の写真は剥がさないままだ。

あれから、君がいなくなった部屋にも、君はときどきあらわれる。

あれから、柔らかく美しい記憶を取り出して眺めてもいたまなくなるくらいの日々が過ぎた。

あれから、僕は君にすこし似ただろうかと思う。

君は僕に似ただろうか?

あれから、僕と同じように君が過ごす、穏やかで少し退屈で煌びやかな楽しい毎日のことを想うばかり。

 

これから、紫陽花が咲いて、君の苦手な梅雨がくる。

そのあとにはもう夏が来てしまう。