どうしようもないままで美しい僕ら

かんがえたことと日々の記録

2021年6月めぐる季節に

そうしているうちに季節はゆるやかにうつろっていった。

めぐる季節。変わらず僕のところにやってくる6月、1年ぶりの6月。

女たちは日焼け止めの話を始める。男たちのことは知らない。紫陽花は咲く。蚊は人間の肌に噛みつき血を貪り始める。人々の肌から蒸発する水分が増え、人々が着るものは薄くなり、袖が短くなる。生命は何千回も繰り返している。

絶えず生まれるものと朽ちていくものとがあり、繰り返す変化は一定ではなく、人々は耐え、待ち、祈り、借り、返し、書き、うそぶき、つくろい、眠り、それぞれの営みを続けていく。

めぐる季節。